【プログラム加入者限定】ロイヤルオーク知財ポートフォリオ解剖:アメリカTTABに否定された「機能性」と「非識別性」をビジネスで克服する論理
- All ok Project

- 3 日前
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無料ブログでは、2024年の日本(知財高裁)、そして我々の法律事務所モーゼ(Moses & Singer LLP)の知財チームが代理人を務めた2025年1月の米国TTAB(Trademark Trial and Appeal Board:商標審判部)の先例(In re Audemars Piguet)に基づく、「ロイヤルオークのデザイン防衛」における限界についてお話ししました。


ここからは、無料記事では踏み込めなかった、「Swatchとの電撃コラボは、法廷や商標庁での敗訴に対するどのような『リーガル・アクション(反撃)』になっているのか?」という実務の裏側を、経営陣および知財部の皆様に向けて徹底解剖していきたいと思います。
第1章:映画『スパイダーマン』の教訓とAPが死守した「コアな砦」
実務の解説に入る前に、皆様に共有したい大前提があります。私はよく知財戦略を語る際、映画『スパイダーマン』の名セリフを引用します。
“With great power comes great responsibility.”大いなる力には、大いなる責任が伴う。
知的財産権のポートフォリオにおいて、この「責任」とは、徹底的な権利行使(Enforcement)や防衛を継続する重責を意味します。
要するに、知財という強力な独占権をビジネスの武器として活用し続けるために、企業は権利を獲得して満足するだけでは足りません。
それを徹底的に保護し、時には権利を侵害する第三者に対して、迅速なリーガルアクション(警告状、差止請求、訴訟など)を起こし続けなければなりません。
それは、なぜか。
たとえば、商標権やトレードドレスは、「侵害者を放置した」「権利行使を怠った」とみなされる状況が積み重なると、識別力が徐々に弱まり、最悪の場合には権利としての実効性そのものが失われていく可能性があるからです。
知的財産権は、「獲得すれば終わり」のゴールではありません。
獲得したその日から、市場という戦場で守り続けることが求められる。むしろ、そこからが闘いの始まりなのです。
なぜAPは「トレードドレス」を重要視したのか
このスパイダーマンの教訓を踏まえてAPのケースを見ていくと、なぜAPが自社の知的財産ポートフォリオにおいて、これほどまでに「トレードドレス(立体商標)」を重要視したのか、その理由が浮かび上がってきます。
デザイン特許(意匠権)や著作権には、避けて通れない「有効期限(寿命)」があります。どれだけ美しいデザインであっても、期限が切れた瞬間にパブリックドメイン(社会の共有財産)となり、他社による模倣を法的に差し止める術はなくなります。
他方、商標権(トレードドレス)は異なります。自社独自の識別力を維持し、米国法上の「使用継続(Use in Commerce)」を証明し、適切な権利行使を継続する限り、その象徴的な外観デザインを半永久的に独占し続けることができる、極めて強力な権利です。
しかし、その強力な権利には大きな責任が伴います。市場にオマージュ品(酷似品)が現れた場合、権利者はモグラ叩きのように警告状の送付や訴訟などの権利行使を継続しなければなりません。これを怠れば、デザインが持つ排他的なブランド価値は徐々に希釈化(Dilution)し、せっかく築き上げた識別力や権利の実効性を自ら弱めてしまうことになります。
ところが、APが直面した現実は厳しいものでした。日米の知財当局から、「ロイヤルオークの時計全体の形状には独占権を認めない」という判断が相次いで示されてしまったからです。
これは、単に一つの出願が拒絶されたという話ではありません。時計全体のデザインを武器としてブランドを守るという戦略そのものに、大きな制約が課されたことを意味します。
しかし、だからといってAPが知財を守る責任を放棄することはできません。むしろ、この状況だからこそ、法律だけでは補えない部分をビジネスの力で補完する必要があったのではないでしょうか。
私は、その一手こそが、世界中で賛否両論を巻き起こしたSwatchとのコラボレーションだったのではないかと考えています。
APが米国特許商標庁(USPTO)に保持する「生きた立体商標(トレードドレス)」
今回の2025年TTAB事件において、APは「時計全体の形状(Overall Configuration)」という、より広い権利の取得を目指しましたが、結果として登録は認められませんでした。

しかし、ここで絶対に忘れてはならない事実があります。
APが完全に敗れたわけではないということです。APは現在も、以下のトレードドレスを米国で有効に維持しています。
Reg. No. 2,866,069(2024年10月11日更新済み)

Reg. No. 3,480,826(2022年11月3日更新済み)

これら2件の登録において、USPTOおよびTTABは、「八角形ベゼル」「8本の六角ビス(hexagonal screws)」「内側の円形文字盤」の組み合わせから成る限定的なトレードドレスについては、APが十分な獲得された識別力(Acquired Distinctiveness)を有していることを認め、この権利自体は問題視しませんでした。
したがって、今回の事件の本当の争点は、この既存の権利を否定することではなく、その周囲にあるブレスレットのリンク形状やケース全体のシルエットまで実線で囲み、時計全体を一体として追加登録しようとした点にありました。
換言すれば、USPTOは、
「コアとなる特徴的なデザインは保護される。しかし、時計全体のシルエットまで一社に半永久的な独占権を与えることは、自由競争を不当に制限する。」
という立場を示したことになります。これが、本件を理解する上で最も重要なポイントの一つです。
第2章:なぜAPは「点線(Broken Lines)」を拒んだのか?
ちょっとここで、米国の商標権の手続きに関して、テクニカルなお話をしていきます。
APの出願に対し、拒絶理由通知の中で審査官は、APに対して以下の条件(図面修正命令)を提示していました。
「丸い文字盤やブレスレットの可動リンクは、時計の製造コストや利便性に直結する『機能的パーツ』だ。だから、図面上でそこを『点線(破線:Broken Lines)』で描き直し、『我が社はここを独占しません(権利不要求:Disclaimer)』と認めなさい。それなら登録してやる。」
この商標庁審査官の要請に対して、なぜAPは従わなかったのでしょうか。
それは、米国商標実務において、出願図面の「実線(Solid Lines)」は「独占を主張する権利範囲(Claimed Features)」を意味し、「点線(Broken Lines)」は「権利を主張しない部分(Unclaimed Features)」を意味するからです。

点線(権利不要求)を受け入れることの致命的な不利益
一度でも図面を点線に修正することは、出願記録の中で、「AP自ら、ブレスレットや文字盤の形状については出所識別力を主張しない」と受け取られ得る重要な資料を残すことになります。
そうなると将来、競合メーカーが「ベゼルとビス」以外のケースの傾斜やブレスレットのリンク構造をミリ単位でデッドコピーしてきた場合、それらの部分について商標法で差し止めを求めることは、より難しくなる可能性となってしまうわけです。
APの狙いは、「すべてが組み合わさった時計全体のシルエット」の永久的な保護を目指すことでした。そのため、どこか一部でも点線(権利不要求)にすることは、その戦略の前提を大きく崩すことにつながります。
結果として、APは妥協せず、時計全体を実線で保護対象とする主張を維持し、TTABで全面拒絶される道を選ぶことになりました。
放置すればすべてが崩壊する「恐怖のドミノ理論」
日米の法廷や当局の最前線で、「法律の力だけでは全体形状を守りきれない」「今後、市場にオマージュ品が増え続ければ、保持しているベゼルとビスの権利行使(モグラ叩き)すらリソースの限界を迎える」という現実を受けて、APも法律の保護による限界を強く認識したのではないでしょうか。
だからこそ、法律だけではなく、市場そのものをコントロールするSwatchとのコラボ(Royal Pop Collection)というビジネス上の大きな一手に踏み切ったのではないか、と私は考えています。
リスクを負ってでもAPがこのような賭けに出た背景には、商標権における一つの考え方があります。それは、全体デザインのトレードドレスが認められなかったからといって、APが何もせずにオマージュ品を放置すれば、すでに取得済みの「ベゼルとビスの権利」という2つの砦までが雪崩式に弱体化していくという、いわば「ドミノ理論」です。
この「ドミノ理論」のリスクを図で整理すると、以下のようになります。

恐怖のドミノ理論の3ステップ
① オマージュ品の合法的な氾濫による「視覚的慣れ(コモディティ化)」
全体形状のトレードドレスが拒絶されたということは、競合メーカーが「APのロゴを外し、ベゼルやビスの形をわずかに変えたロイヤルオーク風の時計(全体シルエットが酷似した時計)」を市場に大量に投入しても、APは時計全体については、法的に差し止めることが難しくなったことを意味します。
結果として、市場には数万円から購入できる「ロイヤルオーク風ウォッチ」が溢れるリスクが生じます。これが続くと、一般消費者の脳内には、あの時計のシルエット全体が「高級時計APの象徴」ではなく、「時計業界によくあるスポーティなデザイン」という認識へと徐々に書き換えられていく可能性があります。
② 既存権利の核心である「獲得された識別力」の弱体化
APが保持している既存の登録商標・トレードドレスは、生まれた瞬間から無条件で守られる権利ではありません。
長年にわたる莫大な広告投資や販売実績を通じて、消費者の脳内に後天的に植え付けられた「獲得された識別力(Acquired Distinctiveness/セカンダリー・ミーニング)」という概念によって維持されている権利です。
しかし、ステップ①によって「ロイヤルオーク風のシルエット」が市場に至る所に存在する(Ubiquitous)状態になると、消費者は街でその時計を見ても「あ、APだ」とは思わなくなり、「時計業界でよく見るあの形か」と認識するようになります。
商標法上、これは識別力の減退(Dilution)につながるおそれがあります。
どれだけ過去に「ベゼルとビスの組み合わせはAPのものだ」と認められていても、市場の
現実として消費者がそれをAPの出所表示として認識しなくなれば、そのトレードドレスは
実質的に単なる装飾デザインへと近づいてしまいます。
その結果、将来の更新手続において、「もはや十分な出所識別力がない」と判断されるリスクも否定できません。
③ 不当な裁判コストと、将来の裁判における「不当な独占」という逆襲
市場にオマージュ品が増えれば、APは2つのトレードドレスを守るために、「どこで、誰と」戦うかを慎重に判断しなければなりません。
世界中で権利行使を続けることは、独立系マニュファクチュールであるAPにとって、莫大な時間と訴訟コストを伴います。
一方で、トレードドレスという強力な権利を持つ以上、オマージュ品を放置するわけにもいきません。
もし将来、APがベゼルとビスをほぼ完全にデッドコピーした悪質な業者だけを狙って提訴した場合、相手方は次のように反論してくる可能性があります。
「APのベゼルとビスのトレードドレスは取り消されるべきである。市場には同様のシルエットを持つ時計が溢れており、一般消費者はもはやそれをAPの出所表示として認識していない。今さらAPがその権利を盾に訴えることは、時計業界の一般的なデザインを一社だけで不当に独占しようとするものだ。」
全体形状の登録に失敗した結果、市場のオマージュ品を十分に抑えられなくなると、過去に取得した「ベゼルとビス」という強力な権利そのものまで弱体化し、登録取消しや権利範囲の縮小を招くリスクが生じる可能性があるのです。
第3章:日米の敗北からSwatchコラボへ
知財の仕分けと「懐中時計」に隠された戦略?!
前章で解説した通り、APは、この状況を放置すれば既存の権利(ベゼルとビス)まで弱体化しかねない「ドミノ理論」の危機に直面していました。
このリスクを止めるためにAPが放った一手が、世界最大級の流通網と発信力を持つSwatchとのコラボだったのではないか、と私は考えています。
ビジネスの戦い:Goodwillで「オマージュ市場」と戦う
法律の限界(時計全体形状の登録拒絶)を肌で知ったAPは、まずビジネスの戦いを仕掛けたのではないでしょうか。
その時にAPが活用する最大の武器が、長年培ってきた圧倒的な神話性、すなわち最高資産である Goodwill(営業権・顧客吸引力) です。
APは、市場が怪しいオマージュ品で埋め尽くされる前に、消費者の間で「八角形デザイン」への渇望が最高潮に達しているこのタイミングで、あえて先手を打ってチープバージョン(Swatchコラボ)を自ら市場へ投入したのではないでしょうか。
なぜでしょうか。
それは、自らのストーリーで市場を作る(オマージュの居場所をなくす)ためです。
価格帯としても、生産規模としても、他社のオマージュメーカーは世界王者であるSwatchには到底勝てません。
大衆が「ロイヤルオーク風ウォッチを買いたい」と思う動機そのものを、公式コラボという圧倒的なブランド力で先に取り込んでしまう。
私は、そこにビジネス戦略上の狙いがあったのではないかと考えています。
リーガルの戦い:コラボが「効くところ・効かないところ」の仕分け
次に、このSwatchコラボが2025年TTAB決定に対して、「法律上プラスに働く部分(効くところ)」と「法律上は解決できない部分(効かないところ)」を分けて考えてみたいと思います。
もう一度整理すると、APのトレードドレス登録には、
非識別性
機能性
という二つの巨大な壁が存在します。

コラボをしても克服できない部分
TTABは決定書の中で、文字盤に格子状のワッフル模様を採用した競合製品を多数引用し、「類似デザインが市場に広く存在している(Ubiquitous)」というマーケットファクトを認定しました。

さらに、裏蓋のネジ溝、ブレスレットのリンク構造、丸い文字盤については、「時計の作動や利便性のために必要な機能的形状(Functional)」であるとして、永久の商標権による独占は認められないと判断しています。
この点については、Swatchとのコラボをどれだけ成功させても、克服することは難しいと思います。
また、一般消費者が八角形デザインを見たとき、「AP」と同時に「Swatch」も想起するようになれば、商標法上重要な「単一の出所(Single Source)」という考え方から、識別力の希釈化(Dilution)につながるという反論を受ける可能性もあります。
私は、このリスクを最小限に抑えるために、APはあえて腕時計ではなく、懐中時計という形態を選んだのではないか、と考えています。
守りの盾:「裸のライセンス(Naked Licensing)」の回避
自らチープバージョン(Swatch価格帯)を市場へ投入するという大勝負には、米国商標法上、最も注意しなければならない概念があります。
それが、「裸のライセンス(Naked Licensing)」です。
もし本家と同じ「腕時計」のロイヤルオークをSwatch価格で大量販売していたら、他社から「APは自らあの形状の排他性を放棄した」と主張される可能性があります。
その結果、米国で現在維持している既存のトレードドレスにまで悪影響が及ぶリスクも否定できません。
そこでAPが採った作戦は、本家(高級腕時計)とは明確に異なる「懐中時計(アクセサリー・ポップアート)」というカテゴリーへデザインを逃がすことでした。
Swatchでどれだけ大量流通しても、本家腕時計の商標権やデザイン資産の識別力には法的ダメージを及ぼさない。
そのような主張を残す狙いがあったのではないか、と私は考えています。
攻めの矛:コラボの活用【非識別性】克服への挑戦
一方で、Swatchコラボが最も力を発揮する可能性があるのは、TTABが繰り返し指摘した「非識別性」の部分です。
2025年TTAB決定では、「APの広告はすべて『AP』という文字ロゴに依存しており、高価格帯に属さない一般大衆が、文字ロゴなしで形状そのものを出所表示として認識している証拠(Look For広告)が不足している」と判断されました。
私は、今回のSwatchとのコラボにおいて、APが法律上もっとも狙っていたものは、この拒絶理由を克服するための市場実績づくりだったのではないか、と考えています。
もし通常の腕時計としてコラボしていれば、「結局はAPとSwatchというブランド名で売れただけだ」と評価される可能性があります。
しかし、あえて「懐中時計」という、時計としての実用性よりも造形物・ポップアートとしての性格が強い商品として市場へ投入したらどうでしょうか。
世界中の一般消費者が、文字・ロゴや腕時計としての機能ではなく、「あの八角形とビスの造形シルエットそのものを所有したい」という強烈な動機だけでSwatchストアに大行列を作ったことになります。
そして、APは自社のロゴだけに依存せず、大きなトレンドを生み出したことにもなります。
少なくとも、TTABに対して、そのような市場実績を構築したと主張することはできるでしょう。
つまりAPは、Swatchという世界最大級のメガホンを使って、TTABから「不足している」と指摘された一般大衆基準の識別力(セカンダリー・ミーニング)を市場で育成し、将来の再出願に向けた「生きた実績(土台)」を積み上げようとしているようにも見えます。
もちろん、これはあくまで私自身の考察です。
しかし、マーケティングだけでは説明しきれない今回のコラボを知財の視点から見ると、このような戦略も十分考えられるのではないでしょうか。
第4章:知財部・経営者のための「立体商標(トレードドレス)確立・防衛チェックリスト」
APのケースから、自社のプロダクトデザインを「永久資産(トレードドレス)」として確立・防衛するために、実務で活用できるチェックリストを最後にまとめます。
トレードドレス獲得のための実務チェックリスト
☑ 1. 意匠権(デザイン特許)から逆算したロードマップがあるか?
意匠権が切れてパブリックドメイン化する前に、立体商標(トレードドレス)へのスライド移行を見据えたタイムラインを設計しているか。
☑ 2. 図面出願時、安易に「点線(権利不要求)」を受け入れていないか?
審査官から Drawing Requirement を受けた際、安易に点線へ修正すると、将来、競合によるデッドコピーを差し止めるための主張が難しくなる可能性がある。
拒絶を恐れるのではなく、「どこを実線で死守すべきか」という防衛ラインを十分に検討しているか。
☑ 3. 「Look For(形状に注目させる)」の実績を作っているか?
文字・ロゴやブランド名だけに頼った広告では、将来、「形状単体での識別力(セカンダリーミーニング)」を否定される可能性がある。
意図的に、文字・ロゴを隠し、製品のシルエットや象徴的パーツそのものへ消費者の注意を向ける広告・プロモーションを行い、その実績を証拠として蓄積しているか。
☑ 4. 識別力の判断基準は「一般大衆」によるものか?
「コアなファンなら形だけで分かる」という主張だけでは、トレードドレス登録には十分とはいえない。
一般消費者が、文字・ロゴなしでその形状を自社製品だと認識できるかという視点で、販売実績、広告資料、市場調査などの証拠を準備しているか。
☑ 5. 他社とのコラボやライセンスで、自社商標を傷つけるリスクを理解しているか?
米国商標法(ランハム法)には、「裸のライセンス(Naked Licensing)」という重要な概念が存在する。
これは、商標権者がライセンシー(コラボ相手)に対して品質管理や使用態様のコントロールを適切に行わない場合、商標の識別力が失われ、権利そのものに影響を及ぼす可能性があるという考え方である。
外部へ自社デザインをライセンスする際には、APのように、
本家ブランドのコアな権利を傷つけない法的安全地帯を確保すること
将来の再出願にも活用できる市場実績を構築すること
という二つを同時に考える発想は、大いに参考になるだろう。
結びのメッセージ
法律の限界を、ビジネスでハックせよ
多くの企業は、裁判や当局で思うような結果が得られなければ、そこでデザインの防衛を諦めてしまいます。
しかし、APは違いました。
権利を「獲って終わり」にするのではなく、法律の限界を理解し、その先を見据えた長期的なブランド戦略を描いています。
ブランドは自然に生まれるものではありません。
その裏側では、あまり表に出ることのない法律上の攻防が繰り広げられ、それに対応する知財戦略とビジネス戦略が積み重ねられることで、ブランドという資産が育っていくのです。
APのケースは、そのことを改めて私たちに教えてくれているように思います。
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